[heroku]サーバを立てて、TwiMLを返してみる#4
TwiMLを返すサーバ
第2回ではTwilioに音声を再生させるためにTwimletsを使用してTwiMLを生成していました。 (makeCall関数のurlにhttp://twimlets.com/echo?Twiml=[生成させたいTwiML]を指定) Twimletsとは、基本的な音声機能を実装しているWebアプリケーションです。 URLパラメータでTwiMLを指定すれば、XMLにして生成してくれます。
テストや単純なものであればTwimletsでいいのですが、複雑なTwiMLを返したい場合や、いろいろな処理も同時に行いたい場合、 TwiMLを生成するサーバを自分で用意し、makeCall関数のurlにはそのサーバのURLを指定するようにします。 今回はTwiMLを生成するサーバを作成し、携帯番号を入力するとそこにコールしてメッセージを再生するサンプルアプリケーションを作成してみましょう。 なお、サーバはTwilioサーバからアクセスできる必要があるので、Heroku上にデプロイします。 ※外部(Twilioサーバ)からアクセスできる場所であれば、EC2でも自サバでもかまいません
環境構築方法
実行環境およびTwilioアカウントについては、第1回記事と第2回記事を見て設定&確認しておいてください。 また、アプリケーションのデプロイをHeroku上に行いますので、Gerokuが使える環境にしておきましょう。 このへんをみたり、Web上で探せばたくさん出てくるので、それらを参考にしておきましょう。
Twimlを返すサーバをHerokuへデプロイして動かす
1.Herokuにログイン&アプリを作成
Heroku Toolbeltを使用し、コンソールからログインしてアプリケーションを作成しましょう。 heroku createで作成が成功すると、ドメインとGitパスが生成されます。
% heroku login //herokuのIDパスワードを入力 % heroku create twilioSample //名前は適宜置き換えてください Creating twilioSample... done, stack is cedar http://twilioSample.herokuapp.com/ | [email protected]:twilioSample.git
2.expressアプリを作成
herokuへデプロイするnodeアプリを作成します。 このアプリは携帯番号をフォームで受け取り、その番号宛てにTwilioからコールします。 コール時の内容は、同じアプリからTwimlResponseオブジェクトを返すことでTwiMLを生成させます。 では、nodeアプリを作成しましょう。
% npm install -g express % express twiSample % cd twiSample % npm install --save % npm install twilio --save
app.jsでは下記のように、2つのurlを追加してください。 /twimlはTwilioからリクエストをうけた際に、発信通話時に再生する音声を返します。 /submitは入力された携帯番号への発信通話をTwilioに依頼します。
・ ・ app.get('/', routes.index); app.post('/twiml', routes.twiml); app.post('/submit', routes.submit); ・ ・
なお、TwilioからのリクエストはPOSTでくるので、TwiML生成URLはPOSTで受け取るようにしてください。
index.jadeでは携帯番号入力用フォームを記述します。
extends layout block content h1= title form#form(action='/submit',method='POST') p input phoneNumber: input#phoneNumber(type='text',name='phoneNumber') input(type='submit', value='click')
submit.jadeを新たに作成します。携帯番号を入力してサブミット後に遷移する画面です。
extends layout block content h1= title Submit PhoneNumber!
index.jsで、/twimlリクエスト時と/submitリクエスト時の動作を記述します。 Twilioからのリクエストを受けた際(/twiml)は、TwimlResponseオブジェクトをtext/xml形式で返せばOKです。
var twilio = require('twilio'); var accountSid = '<ACCOUTN_ID>'; var authToken = '<AUTH_TOKEN>'; var client = twilio(accountSid, authToken); //Twilioからリクエストがきた際にTwiMLを生成する exports.twiml = function(req, res){ var resp = new twilio.TwimlResponse(); resp.say('from Heroku Server!'); res.writeHead(200, {'Content-Type': 'text/xml'}); console.log(resp); res.end(resp.toString()); }; //Twilioから入力した携帯番号に対して発信させる exports.submit = function(req, res){ var phoneNumber = req.body.phoneNumber; console.log("to phoneNumber = " + phoneNumber); client.makeCall({ to: phoneNumber, //コール先のtwilio番号 from: '<取得したTwilio番号>', // 取得したtwilioの番号. url: 'http://twilioSample.herokuapp.com/twiml'//twimlを返すURL.create時に生成されたドメインを指定 }, function (err, responseData) { if(err) throw err; console.log(responseData); }); res.render('submit', { title: 'auth phone number' }); };
Herokuでnodeアプリを起動させるため、アプリケーションディレクトリ直下にProcfileを作成しましょう。
web: node app.js
3.Herokuへデプロイ
作成したアプリケーションで必要な作業を行い、アップロードしましょう。 node_modulesをアップロードする必要はないので、.gitignoreを作成します。
node_modules
package.jsonにenginesを追記しましょう。 自分の環境のnodeとnpmのバージョンを記述すればOKです。
・ ・ "dependencies": { "express": "~3.2.0", "jade": "~0.29.0", "twilio": "~1.1.0" }, "engines": { "node": "0.10.4", "npm": "1.2.18" } }
では、gitでコミットを行い、Herokuへpushしましょう。
% git init % git add . % git commit -m "commit! % git remote add heroku <create時に表示されたgitリポジトリ> % git push heroku master
アプリケーションの起動が成功したら、heroku create時に表示されたドメインにアクセスしてみてください。 そこで携帯番号(+81からはじまるように)を入力すれば、そこに対してTwilioから発信通話がきます。 内容は、/twimlで返される内容の音声になっています。
まとめ
今回は自分でTwiMLを返すサーバをHerokuでたてて、動作を確認してみました。 次回はIVR(自動音声応答システム)あたりを確認してみる予定です。
参考サイトなど
- 公式: http://kddi-web.twilio.jp/
- Github: http://twilio.github.io/twilio-node/
- Twikio Labs: https://www.twilio.com/labs